CO2フラクショナルレーザーは表皮まで穴を開けるため回復が長めです。比較研究の数字、色素沈着の注意点、予定からの選び方をまとめました。
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Wi Young-jin · Chief director
Seoul National University College of Medicine · Seoul National University Hospital Specialist
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ニキビ跡の治療を調べていると、同じフラクショナルレーザーでも「ダウンタイムが1週間近い」という話と「翌日から普段どおり過ごせる」という話が混ざっていて、戸惑う方も多いのではないでしょうか。
この差は、レーザーが皮膚の表面に小さな穴を開けるかどうかで生まれます。CO2フラクショナルレーザーは皮膚を細い柱状に蒸散させる蒸散型(アブレイティブ)で、表皮を残したまま熱だけを届けるノンアブレイティブ型より回復に時間がかかります。
本記事では、2つの方式を直接比べた研究をもとに、ダウンタイムの中身、効果の差、色素沈着のリスク、予定から逆算した選び方を解説します。
CO2とノンアブレイティブ、皮膚への当たり方の違い
フラクショナルレーザーは、レーザーを顔全体に面で当てるのではなく、ごく細かな点に分けて照射する方法です。点と点の間に傷ついていない皮膚が残るため、その皮膚が治りを早めます。
ここから2つの方式に分かれます。CO2フラクショナルレーザーは、点が当たった部分の表皮と真皮の一部を蒸散させ、小さな穴を作ります。この穴が埋まっていく過程で、コラーゲンが作り直されます。一方、ノンアブレイティブ型は表皮をそのまま残し、その下の真皮にだけ熱を加えます。穴ができないため再上皮化*の過程がなく、そのぶん回復が短くなります。
*再上皮化:レーザーで削られた部分を、周りの表皮の細胞が伸びてきて覆い直す過程です。この期間に浸出液やかさぶたが出ます。
レーザーによる皮膚再生をまとめた2012年の形成外科のレビューでは、ノンアブレイティブ型は回復が早く、蒸散型は効果が大きい傾向があり、照射を点に分けると回数は増えるもののダウンタイムと合併症は減ると整理されています。CO2フラクショナルレーザーは、蒸散型の力を点に分けて回復を短くした方法といえます。

ダウンタイムの差はかさぶたができるかどうか
2つの方式を直接比べた研究があります。中等度以上のへこんだニキビ跡がある58人を29人ずつに分け、一方はCO2フラクショナルレーザー、もう一方は1540nmのノンアブレイティブ型で3週間おきに4回治療し、3か月経過を追った2017年の研究です。
回復にかかった日数の平均は、CO2側が5.2日、ノンアブレイティブ側が2.1日でした。CO2側の5.2日にはかさぶた・皮むけ・赤みがすべて含まれ、ノンアブレイティブ側の2.1日は赤みだけを数えた値です。日数の差以上に、回復中の見た目が違う点が予定に大きく関わります。
比較項目 | CO2フラクショナル | ノンアブレイティブ |
|---|---|---|
皮膚への作用 | 表皮まで微細な穴 | 表皮は残し真皮に熱 |
回復中に見えるもの | かさぶた・皮むけ・赤み | 主に赤み |
回復期間の平均 | 5.2日 | 2.1日 |
痛みの平均(10点満点) | 5.93 | 4.41 |
施術後の色素沈着 | 29人中3人 | 報告なし |
個人差はありますが、照射の深さや肌の状態によっても回復期間は変わります。表の数字は目安として、ご自身の予定と照らし合わせてください。

ニキビ跡への効果の差は思ったより小さい
同じ研究で、ニキビ跡の改善度はCO2側が平均でやや高かったものの、統計的に意味のある差ではありませんでした(P=0.1)。患者さんの満足度にも、はっきりした差はみられませんでした。
エジプトの患者58人を対象にした1つの研究のため、すべての肌にそのまま当てはめることはできません。それでも「CO2でなければ効果がない」という考えは、いったん脇に置いて検討してよいでしょう。
差が大きくなりやすいのは、ニキビ跡の深さです。浅いへこみや開いた毛穴は、ノンアブレイティブ型を重ねることで変化が期待できる場合があります。一方、底が深く縁が角ばったニキビ跡は、表皮まで削るほうが埋まる幅が大きくなるとされています。
ビューティーストーン医院のフラクショナルレーザーはCO2方式です。そのため、ニキビ跡に横から光を当てて確認し、深さがCO2のダウンタイムに見合うかどうかを先に判断します。ニキビ跡のタイプ別の考え方は、ポテンツァが向くニキビ跡と向かないニキビ跡もあわせてご覧ください。

色素沈着のリスク・副作用と注意点
CO2フラクショナルレーザーで特に気をつけたいのは、施術後の色素沈着です。先の研究では、CO2側の29人中3人に色素沈着が生じ、ノンアブレイティブ側では報告されませんでした。
皮膚科の情報サイトDermNet NZは、肌の色が濃い方や日焼けしている方は色むらが出る可能性があるため、まず小さな範囲でテスト照射を行い、施術後は直射日光を避けて日焼け止めを使うよう案内しています。
次のような場合は、施術を延期するか、別の方法を先に検討します。
白斑がある方:DermNet NZは、新たに白く抜ける部分ができる可能性があるため、レーザーによる皮膚再生を避けるべきケースに挙げています。
口唇ヘルペスをくり返す方:施術後に再発することがあるため、事前にお知らせください。
最近、休暇などで顔が日焼けした方
施術部位に化膿したニキビや炎症がある方
回復中に、かさぶたの周りが日に日に赤く痛くなる、黄色い浸出液が増えるといった変化があれば、感染のサインの可能性があります。次の予約を待たずに、施術を受けたクリニックへすぐにご連絡ください。

予定から逆算して選ぶ方法と、相談前の準備
CO2フラクショナルレーザーを選ぶなら、かさぶたが取れるまで人前に出にくい期間を予定に組み込む必要があります。発表や結婚式など日付が決まっている予定があれば、その日から逆算し、かさぶたと赤みが引く時間に余裕を足してから初回の日を決めましょう。回数を重ねる治療なので、最後の回の回復までがその日の前に収まるようにします。
反対に、週末の1〜2日しか休めない場合は、ノンアブレイティブ型を回数に分けて受けるほうが生活に合いやすいです。治療期間の目安はニキビ跡の治療にかかる期間にまとめています。
ご相談の際は、ニキビ跡に横から光を当てて撮った写真と、顔を休ませられる日付の範囲をお知らせください。この2つが、CO2にするか別の方法にするかを決める最初の基準になります。日本人スタッフが在籍しているので、日本語でそのままご相談いただけます。

まとめ
CO2フラクショナルレーザーは表皮まで小さな穴を開ける蒸散型のため、表皮を残すノンアブレイティブ型より、かさぶたを含む回復期間が長くなります。比較研究では回復の平均が5.2日と2.1日で、ニキビ跡の改善度に統計的な差はみられませんでした。
ただし、CO2には色素沈着のリスクも伴うため、肌の色や日焼けの状態、白斑やヘルペスの有無を事前に確認しておく必要があります。ご自身の肌状態と休める日数を理解し、医師と相談して決めることが大切です。
ソウル・ハプチョン(合井)のビューティーストーン医院では、LINEでのご相談を承っています。「ダウンタイムが長いのか短いのか分からない」と迷っている方は、お気軽にご相談ください。
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