ホクロやタトゥー、傷跡がある部位の医療脱毛は、避ける・覆う・時期をずらすのどれかに分かれます。メラニンを狙う仕組みから部位ごとの対応と注意点まで解説します。個人差があります。
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Wi Young-jin · Chief director
Seoul National University College of Medicine · Seoul National University Hospital Specialist
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そのまま避けて通ることもあれば、覆って周りだけ照射することもあり、時期を後ろにずらすこともあります。どれになるかは、その場所に色素が集まっているのか、それとも抜けているのかで分かれます。
医療脱毛のレーザーは毛そのものを焼く機械ではなく、色素を狙う機械です。この一点を押さえておくと、同じ「色のあるもの」でもホクロとタトゥーと傷跡で対応が変わる理由が見えてきます。
本記事では、ソウル・ハプチョン(合井)のBeautystoneで実際に行っている三つの対応、光が色素に当たったときに起きること、ホクロ・タトゥー・傷跡それぞれの違い、知っておきたい副作用、そしてカウンセリング前に整理しておくとよいことを順に見ていきます。
避けて通るのか、覆って進めるのか
実際にその場所を外して進めることは多いのですが、「避ける」という言葉には二通りのやり方が混ざっています。白いペンシルで印をつけ、ハンドピースをその上に乗せないやり方が一つ。シールや遮蔽物で覆ってしまい、周囲だけを照射するやり方がもう一つです。
三つ目の選択肢は時間です。その部分の皮膚がまだ落ち着いていなければ、ほかを先に進めて、その一角だけ後から扱うほうが無理がありません。
難しくなるのは、ワキやふくらはぎのように広い面の真ん中にホクロやタトゥーがある場合です。大きく空けてしまうと周りの毛だけが減って中央が残り、回数を重ねるほど境目のほうが目立ってきます。つまり判断は「避けるか避けないか」ではなく、どこまで空けるか、それとも設定を下げて慎重に通すか、という話になります。これは部位ごとに決めていくもので、一律の決まりでは決められません。

レーザーが狙っているのは毛ではなく色素
脱毛レーザーが使っている原理は選択的光熱融解(selective photothermolysis)です。特定の色素がまわりの組織より光をよく吸収する性質を利用して、毛の色素だけを熱くし、周囲はできるだけ触らずに済ませます。アジア人を対象とした多波長ダイオードレーザーの症例報告は、この系統の治療がメラニン吸収を通じて毛包を選択的に加熱する原理に基づくと説明したうえで、755nmや810nmのような短い波長はメラニン吸収が高く、色の濃い肌では安全性の課題が残ると付け加えています。
見落とされがちなのは、光が標的を見分けて進むわけではないという点です。通り道にある色素が先に吸収してしまいます。タトゥー除去レーザーをまとめた文献は反対側から同じことを述べていて、タトゥー色素と吸収を競う主な色素はメラニンであり、色素の粒は真皮の中層にあってその上を表皮が覆っているため、光が表皮を通る間に表皮のメラニンに吸収されると記しています。
ホクロは、その吸収が数ミリの範囲に集まっている状態です。正常な表皮よりも色素がずっと密なので、脚のほかの場所では何ということもない設定でも、その一点だけ熱の上がり方が変わります。

ホクロ・タトゥー・傷跡は別々の話
三つとも色素の話ではありますが、深さも密度も同じではなく、しかも一つは「多すぎる」ではなく「足りない」側の問題です。波長も答えの一部で、長い波長ほどメラニン吸収は下がり、より深くまで届きます。先ほどの症例報告が色の濃い肌で長い波長を選ぶ理由として挙げていたのがこの点で、色素が引っかかる場所で波長と出力を調整するという選択肢はここから出てきます。
場所 | 色素の状態 | 実際の対応 |
|---|---|---|
ホクロ | 表皮に色素が集まっている | 覆うか避けて通り、先に診察で確認 |
タトゥー | 真皮に色素が入っている | その面積は覆い、周囲だけ照射 |
傷跡 | 色素はむしろ抜けている | 出力を下げて慎重に通す |
ケロイド | 刺激への反応が大きい | 状態を見て時期を後ろにずらす |
タトゥーについては、すでに症例として記録が残っています。2013年にPhotodermatology, Photoimmunology & Photomedicineへ掲載されたタトゥー部位のIPL脱毛後に2度の熱傷を生じた症例がその一つです。色の入った面積を覆って進める対応は、こうした報告から出てきた判断です。
ホクロは少し性格が違います。DermNetのメラノサイト母斑の解説は、メラノーマが疑われる母斑は生検のために切除し、部分生検は勧められないと記しています。熱で色を薄くしてしまうと、あとで読むべき情報が消えてしまいます。形や色が変わったホクロは、脱毛の予定より先に診察を入れる場所だと考えてください。
傷跡は逆方向の問題です。色素が抜けた場所は光が引っかかりにくく、その部分の毛は反応が弱くなりがちです。治って間もない場所は熱の刺激に敏感で、炎症後色素沈着(post-inflammatory hyperpigmentation)、つまり刺激が過ぎた跡に色が濃く残る反応が起きやすくなります。

リスクと副作用が集まりやすい場所
米国皮膚科学会の医療脱毛の案内は、まれではあるものの熱傷や長く残る色調の変化、瘢痕が生じうるとはっきり書いています。そしてその確率は照射範囲に均等ではなく、色素が集まっているところに偏ります。
先ほどのタトゥー除去の文献も、治療後にかなり大きな水疱ができることがあり、4〜6週ほどで色が薄くなったり濃くなったりする変化はほとんどの場合ついてくると記しています。IPLの熱傷の症例と並べて読むと、色の入った面積を覆う理由がはっきりします。
計画が変わる要素はもう二つあります。ケロイドの経験があると、設定も、そもそもどの部位を扱うかも変わってきます。反応が出てから伝えるのではなく、早めに共有しておきたい情報です。そしてここまでの反応はいずれも個人差が大きく、決まった結果ではありません。ホクロがいくつかある部位でも、脱毛そのものを諦める理由にはならないということです。

カウンセリング前に整理しておくこと
施術部位のホクロの数を数えておく。「いくつか」ではなく「三つ」と言えるとカウンセリングが短くなります。
形が変わったものがないか思い出しておく。大きさや色が変わったホクロは口に出して伝えてください。
タトゥーを入れた時期を確認しておく。新しいものはまだ肌に馴染んでいる途中のことがあります。
傷跡ができた時期を書き留めておく。治って間もなければ時期を調整することになります。
同じ照明で写真を残しておく。回数ごとに比べる材料になります。
ケロイドの経験があれば先に伝える。設定と部位の選び方が変わる情報です。
Beautystoneでは、最初の予約は施術というより「見る時間」です。皮膚科専門医が部位を実際に見ながら、覆う場所、避ける場所、設定を下げる場所を分けて記録に残します。次の回はその地図から始められるので、毎回あらためて判断し直す必要がありません。ホクロの形が最近変わっていないか、タトゥーはいつ入れたものか、傷跡が治ってからどれくらい経つかも、同じ場面で一緒に確認します。ハプチョンの小さなクリニックなので、回数の合間に立ち寄って境目を見てもらうのも負担になりません。

まとめ
施術部位にホクロやタトゥー、傷跡があっても、それだけで医療脱毛の道が閉じるわけではありません。変わるのは進め方の地図のほうです。色素が集まっている場所は覆うか避け、色素が抜けている場所は設定を下げ、まだ治りきっていない皮膚には時間を渡す。避けたいのは、ハンドピースが動き出してからそれに気づくことです。
ワキや脚、ヒゲのラインで迷っているなら、ホクロの数、タトゥーを入れた時期、傷跡の経過をそのままカウンセリングに持ってきてください。ハプチョンのBeautystoneでは、照射を始める前に一緒に部位の地図を作るところから始めます。










