レブライト・ヘリオストーニングで色を抜き、血管性肝斑は血管を落ち着かせ、真皮はRFで慎重に整え、トラネキサム酸ブースターで根本を抑えます。肝斑のタイプ別治療法をまとめました。
レーザートーニングを受けると、肝斑が一時的に薄くなっても数ヶ月後にまた浮き出てくる、という方が多くいらっしゃいます。これはトーニングに効果がないからではなく、肝斑を単なる「色素」の塊としてしか見ていなかったからです。肝斑はメラニンだけの問題ではなく、拡張した血管、崩れた肌バリア、そして慢性的な炎症が複雑に絡み合った部位なのです。色だけを消しても、根本的な原因が残っているため、刺激が続く限り再び浮き出てきます。今回は、肝斑とは正確には何なのか、タイプ別にどのように治療するのか、なぜスキンブースターを併用すると再発しにくくなるのかを分かりやすく解説いたします。
まずは肝斑が何なのかを正確に見極める必要があります
肝斑は、メラニンを作り出す色素細胞が過剰に活性化し、茶色いシミが広がる状態を指します。紫外線、女性ホルモン、熱、摩擦、炎症が色素細胞を刺激し続けることで、慢性化して定着します。そのため、一度取り除いても刺激の原因が残っていると再び浮き出てくる「再発性」が非常に強いのが特徴です。
厄介なのは、肝斑が単一の層ではないという点です。表皮に留まる色素は比較的きれいに抜けやすいですが、真皮まで深く達した色素は時間がかかります。さらに、色素の奥に血管性肝斑*が潜んでいる場合、色素だけにアプローチしていても根本的な解決にはなりません。
* 血管性肝斑(血管成分を伴う肝斑、vascular melasma):色素細胞の刺激とともに、真皮の微細な血管が拡張している肝斑です。拡張した血管から放出される信号(VEGFなど)が色素細胞を刺激し続けるため、色素レーザーだけでは抜けにくく、刺激に対して敏感に反応してしまいます。

色素を薄くするのはトーニングレーザーです
表皮や真皮のメラニンを直接減少させる第一選択のツールは、低出力のレーザートーニングです。Beautystoneで使用しているレーザートーニング*機器は「レブライト」と「ヘリオス」です。どちらも1064nmのNd:YAGレーザーですが、それぞれ異なる特徴を持っています。
レブルライトは出力が均一で安定しているため刺激が少なく、同じトーンで何度も重ねてアプローチするのに適しています。ヘリオスは2つの波長と複数のモードを駆使し、浅いシミから深い真皮の色素までオーダーメイドで照準を合わせます。色が薄く広範囲に広がった肝斑はレブルライトで優しくケアし、ホクロのように濃い色素や深い色素が混ざっている場合は、ヘリオスのモードを組み合わせてアプローチします。
* レーザートーニング(低出力QスイッチNd:YAGレーザー):マイルドなエネルギーを複数回に分けて照射することで、正常な細胞へのダメージを最小限に抑え、メラニンだけを少しずつ破壊する治療です。一気に除去するのではなく、2〜4週間間隔で複数回重ねていく必要があり、過度に照射すると逆に色が抜ける白斑の副作用が発生する可能性があるため、強度の調整が非常に重要になります。

血管性肝斑は、血管の炎症も同時に沈める必要があります
トーニングを十分に重ねても赤みが残っていたり、刺激によってすぐに肝斑が再び浮き出てきたりする場合は、血管成分の影響が疑われます。拡張した血管が色素細胞を刺激し続けるため、この段階で色素レーザーだけを繰り返すと刺激だけが蓄積され、色はなかなか薄くなりません。
血管性肝斑には、血管を落ち着かせるアプローチを同時に行います。刺激を抑えたトーニングで色を優しくケアしながら、炎症と血管信号を沈める施術を併用することで、再発しにくい肌環境へと整えていきます。大韓皮膚科学会でも、肝斑を一度では終わらない慢性の色素疾患と説明しています。

真皮と肌バリアはマイクロニードルRFで整えますが、慎重に行う必要があります
色素の奥にある真皮層や肌バリアが弱っていると、肝斑は簡単に再発してしまいます。この真皮を整えるためのツールが、マイクロニードルRF*である「ポテンツァ」や「シークレット」です。微細な針で真皮に高周波熱を届けることでコラーゲンと肌バリアを整え、色素が定着しにくい土台作りに役立ちます。
ただし、これには明確な注意点があります。熱刺激は色素細胞を活性化させる可能性があるため、肝斑のあるお肌にマイクロニードルRFを強く照射すると、かえって肝斑が濃くなってしまうことがあります。そのため、肝斑治療においてはメインの一次治療として単独で行うのではなく、出力を低く設定し、前後に美白ケアを取り入れた上で、慎重に「補助治療」として使用します。施術を受ける方の肌状態を見極め、浸透させる深さと出力を毎回微調整することが安全性の鍵となります。
* マイクロニードルRF(極細針高周波、ポテンツァ・シークレット):微細な針の先端から真皮に高周波(RF)の熱エネルギーを伝達し、コラーゲンの再生と肌バリア機能の強化を促す施術です。肝斑治療において真皮や肌バリアをサポートする補助的な役割を果たしますが、熱刺激が色素を悪化させる恐れがあるため、マイルドな設定と色素ケアの併用が必須となります。

だからこそ、スキンブースターを併用するのです
色を抜くだけのトーニングや、真皮を整えるRFだけでは、「なぜ刺激を受け続けているのか」という根本原因が改善されません。その根本的な要因(炎症・バリア機能低下・血管信号)に直接働きかけるのが、スキンブースターの併用です。
代表的な成分であるトラネキサム酸は、炎症信号(プラスミン)をブロックすることで、色素細胞を刺激する原因(α-MSH・PGE2など)を減少させます。色を物理的に抜くのではなく、「色素を作れ」という命令信号そのものを抑え込みます。ここに肌バリアを強化する再生ブースターを追加すると、肌が外部刺激に対してデリケートになりにくくなり、トーニングで薄くなった色素が再び浮き出てくるスピードを遅らせることができます。トーニング(色素ケア)+スキンブースター(炎症・肌バリアケア)+必要に応じたRF(真皮ケア)を一つの流れとして組み合わせることで、初めて再発しにくい肝斑管理が完成します。
タイプ別の治療アプローチを表にまとめると以下の通りです。
分類 | ターゲット | 治療ツール | 役割 |
|---|---|---|---|
表皮・真皮色素 | メラニンの減少 | レブルライト・ヘリオストーニング | 一次治療 — 色素を薄くする |
血管性肝斑 | 拡張した血管・炎症の抑制 | マイルドなトーニング + 鎮静管理 | 色素への再刺激を遮断 |
真皮・バリア機能 | 肌の土台作り | ポテンツァ・シークレットRF(マイルド設定) | 補助治療 — 慎重な使用 |
根本原因(炎症・バリア) | 再発シグナルの抑制 | トラネキサム酸・再生スキンブースター | 併用治療 — 再発を防ぐ |
肝斑は単なる「色素一つ」ではなく、色素、血管、肌バリア、炎症が複雑に絡み合った慢性の肌トラブルです。トーニングで色を抜くのはあくまでスタートに過ぎず、血管を落ち着かせ、肌バリアを強化して刺激の根本原因を抑えてこそ、美しさをキープできます。だからこそ、トーニング単独ではなく、スキンブースターの併用が肝斑ケアの基本となるのです。
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よくある質問
Q. レーザートーニングだけで肝斑は完全に消えますか?
トーニングだけでは、再び引き戻りやすいです。トーニングは色素を薄くするものの、肝斑の原因となる炎症、血管、バリアの問題はそのまま残るため、刺激因子があると再発してしまいます。そのため、スキンブースターの併用で根本原因も同時にケアすることが再発防止に効果的です。
Q. 肝斑がある肌にポテンツァやシークレットなどのマイクロニードルRFを受けても大丈夫ですか?
お受けいただけますが、細心の注意が必要です。熱が色素細胞を刺激して肝斑が悪化することがあるため、出力を抑え、前後に美白管理を取り入れた状態で、あくまでサポート的な補助治療として用います。単独のメイン治療としての使用はおすすめしていません。
Q. レブルライトとヘリオスの違いは何ですか?
どちらも1064nmのトーニングレーザーですが、アプローチが異なります。レブルライトは出力の安定性が非常に高く低刺激、ヘリオスは2つの波長と複数のモードを使い分け、深い部分の色素まで的確にアプローチします。色素の状態に応じて、両方を組み合わせて治療を行うこともあります。
Q. スキンブースターは必ず併用すべきですか?
肝斑が再発しやすい方にこそ、強くおすすめいたします。トラネキサム酸などの成分が、「色素を作れ」という炎症信号を抑え、肌バリアを強化するため、トーニングで改善した色調を長く維持させることができます。個人差がありますので、カウンセリングでお肌の状態を詳細に確認した上で決定いたします。
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