スカルプトラの本数は部位の面積と年齢による反応速度から決まります。目安の考え方と、過剰補正を避けるための進め方をまとめました。
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Wi Young-jin · Chief director
Seoul National University College of Medicine · Seoul National University Hospital Specialist
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スカルプトラのカウンセリングで、最初に話題になるのが「何本入れるか」という本数ではないでしょうか。クリニックによって提案される本数が異なるため、数字が大きいほど良い施術なのだろうかと迷う方は少なくありません。
スキンケアだけでは、時間とともに進む頬やこめかみのボリューム低下を補うことは難しいとされています。そこで選択肢に挙がるのが、コラーゲンの生成そのものに働きかけるスカルプトラです。本記事では、スカルプトラの本数がどのように決まるのかを、部位の面積と年齢による反応速度という2つの軸から詳しく解説します。
スカルプトラとは?本数が効果と直結しない理由
ここでは、本数の話に入る前に、スカルプトラがどのように働くのかを整理します。
スカルプトラは、ポリ乳酸(PLLA)の微粒子を含む注射剤です。1本分の粉末を溶解液で戻してから注入しますが、水分は数日で吸収され、残るのは微粒子だけになります。この微粒子に対して体が起こす異物反応*が線維芽細胞を刺激し、その結果として自分のコラーゲンがつくられていく仕組みが報告されています。
*異物反応:体が見慣れない物質に出会ったときに、その周囲へ細胞を集める正常な反応のことです。

注入した直後に見えるふくらみは、その多くが溶解液による一時的なものです。本来の変化はそのあとに、数か月をかけてゆっくり現れます。つまり仕上がりを左右するのは入れた量そのものではなく、その量がどれだけ均一に広がったか、そしてその場所で細胞がどれだけ働くかです。同じ本数でも、狭い範囲に集中させれば粒状のしこりのリスクが上がり、広く分散させれば自然に馴染みやすくなります。
部位の面積で変わる必要量の目安
ここでは、部位ごとに量の考え方がどう変わるのかを紹介します。設計の出発点は、満たしたい面積です。
こめかみのように狭く落ち込んだ部分は、少量でも変化が分かりやすい部位です。一方、頬全体やフェイスラインのように広い面を扱う場合は、同じ濃度で行き渡らせるためにどうしても総量が増えます。面積が広いから数字が大きくなるのであって、その部位のほうが劇的に変わるという意味ではありません。
部位 | 面積の特徴 | 量の決まり方 | 注意したい点 |
|---|---|---|---|
こめかみ | 狭く深いくぼみ | 少量を深い層に分けて配置 | 浅く入ると粒状のしこりが出やすい |
頬骨まわり・中顔面 | 中程度の面積で動きが多い | 層を分けて薄く重ねる | 表情筋の上への入れすぎに注意 |
頬の外側 | 広い面 | 広く分散させるため総量が増える | 本数だけで効果を比べない |
フェイスライン | 細長い帯状 | ラインに沿って少量ずつ | 左右差が生じやすい |
1回の施術で使う量にも、おおよその目安があります。国際的な合意文献では、1回の治療セッションあたり1〜2本の範囲で使用することが推奨されています。気になる部位が複数ある場合でも、一度にまとめて入れるより、優先順位を決めて回数を分けるほうが安全だと考えられています。

年齢でコラーゲンの反応速度はどう変わる?
結論からお伝えすると、年齢で大きく変わるのは必要な量よりも、変化が現れるまでの速さです。
加齢した皮膚ではI型・III型コラーゲンの合成が低下することが知られており、線維芽細胞のプロコラーゲン産生量は18〜29歳で82±16ng/mL、80歳以上で56±8ng/mLだったという測定が報告されています。同じ量を同じ場所に入れても仕上がりに差が出る背景には、この働きの差があります。
また、コラーゲンが蓄積していく過程は、年齢や体の酸化ストレスの状態によって8か月から24か月ほどかかるという整理もあり、想像よりゆっくり進みます。個人差はありますが、年齢を重ねた肌では反応が出ないのではなく、出るまでに時間がかかると捉えるほうが実際に近いといえます。
そのため、年齢を理由に最初から本数を増やす設計は、必ずしも近道にはなりません。待つ時間を見込んだうえで、回数に分けて確認していく進め方をおすすめします。

本数を増やすときのリスクと注意点
ここでは、量を増やす判断に伴うリスクを整理します。
まず気をつけたいのが過剰補正です。反応が遅いことを効果不足と受け取って追加すると、あとから立ち上がったコラーゲンが重なり、想定よりボリュームが出てしまう場合があります。合意文献でも、効果が時間をかけて現れるため過剰補正を避け、前回の施術から4〜6週の時点で追加治療の要否を評価することが推奨されています。
施術後には、腫れや内出血、注入部位の違和感が生じる場合がありますが、数日から1週間程度で落ち着くことがほとんどです。硬い粒状のしこりが触れる場合や症状が長引く場合は、自己判断せず速やかに医師へご相談ください。
間隔を詰めて回数を重ねることもおすすめできません。均一に定着させ過剰補正を避けるために、施術の間隔を数週間から数か月あけて進めるという説明もあります。施術後のマッサージは、必ず医師の指示に沿った方法と期間で行いましょう。

まとめ
スカルプトラの本数は、効果の大きさを示す数字ではなく、満たしたい面積とコラーゲンの反応速度から逆算された設計の結果です。扱う面が広ければ総量は増え、年齢を重ねているほど変化を待つ時間は長くなります。
ただし、量を増やせば早く仕上がるわけではなく、戻しにくい過剰補正を招く可能性もあります。ご自身の肌の状態を理解したうえで、医師と相談しながら回数と量を決めることが大切です。費用は本数によって変わりますので、目安は料金ページをご確認ください。
ソウル・ハプチョンのBeautystoneクリニックでは、LINEでのご相談を承っています。「本数が多いほど良いのか迷っている」という方は、お気軽にご相談ください。
よくある質問
Q. 2本と4本では効果も2倍になりますか?
A. 本数は満たしたい面積に合わせて決まる数値のため、2倍にはなりません。狭い部位に多く入れても、変化が倍になるというより、粒状のしこりのリスクが上がる可能性があります。広い面を扱うときに総量が増えるのは、面積の分だけ分散させる必要があるためです。
Q. 年齢が高いと本数を増やしたほうがよいですか?
A. 増やすよりも、待つ時間を長めに見込むほうが現実的です。年齢とともに変わるのはコラーゲンがつくられる速さで、反応そのものが失われるわけではありません。量を先に増やすと、遅れて立ち上がった分と重なり過剰補正につながる場合があるため、回数に分けて確認する方法をおすすめします。
Q. 複数の部位を1回でまとめて受けられますか?
A. 部位の組み合わせと総量によります。1回のセッションで使う量には推奨される目安があるため、気になる部位が多い場合は優先順位を決めて回数を分ける方法が安全です。どの部位から始めるかは、診察でお顔全体のバランスを見ながら一緒に決めていきます。
Q. ダウンタイムはどのくらいかかりますか?
A. 個人差はありますが、腫れや内出血、注入部位の違和感は数日から1週間程度で落ち着くことが多いとされています。施術直後のふくらみは溶解液によるもので、こちらも数日で目立たなくなります。症状が長引く場合は、自己判断で様子を見ずに医師へご相談ください。
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