タトゥー除去で肌色や白のインク部分だけ濃くなる変化について、起こる理由と自然に薄くなる場合との違い、次の施術前に確認したい点をまとめました。経過には個人差があります。
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Wi Young-jin · Chief director
Seoul National University College of Medicine · Seoul National University Hospital Specialist
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カバーアップで隠したタトゥーを除去している途中、肌色や白が混ざっていた部分だけが灰色っぽく濃くなり、驚かれる方がいらっしゃいます。薄くするために始めた施術で色が逆の方向に動くと、何か問題が起きたのではないかと不安になりやすいものです。実はこの変化には名前がついていて、インクに含まれる特定の成分がレーザーの熱を受けて起こる化学的な変化だと考えられています。本記事では、肌色・白のインクで色が濃くなる理由と、自然に薄くなる場合との違い、次の施術前に確認しておきたいことを解説します。
色が濃くなるのは、どのような反応ですか
ここでは、まず何が起きているのかを整理します。
除去用のレーザーを当てた部分が薄くならず、灰色や黒っぽく濃く見える反応があり、パラドキシカル・ダーケニング(paradoxical darkening)と呼ばれています。一部のインクに含まれる酸化鉄や二酸化チタンがレーザーの熱で還元されると、タトゥーが逆に濃く見えることがあるとされています。
レーザーのパルスが生む瞬間的な熱によって、酸化の状態がひと段階下がる変化だと考えられています。茶色が黒く見えるようになるケースでは、三価鉄が二価鉄へと変わる過程が説明として挙げられています。
そのため、この現象は機器の性能や施術者の技量というより、その場所にどのインクが入っていたかによる部分が大きいと考えられています。

肌色・白のインクで起こりやすいのはなぜですか
ここでは、インクの成分という視点から理由を見ていきます。
肌色やベージュ、白系のインクには、色を不透明に見せるために酸化鉄や二酸化チタンといった金属酸化物が使われることが多くなります。黒のインクが主に炭素系であることと比べると、成分そのものが違っています。
カバーアップのタトゥーでこの変化がよく見られるのも、同じ理由からです。もとの絵を隠すためには、不透明で明るい色を厚く重ねる必要があるためです。
区分 | 主な成分 | レーザーを受けたとき |
|---|---|---|
黒のインク | 炭素系 | 粒子が細かく砕けて薄くなっていきます |
肌色・白のインク | 金属酸化物 | 還元されて濃くなる場合があります |
カバーアップ部分 | 2つの層が重なります | 表面の色だけでは予測しにくくなります |
つまり、同じ機器で同じように当てても、その一画に何が入っていたかで反応が分かれます。表面から見えている色と、下の層に眠っている色が違うことも珍しくありません。

濃くなったときに確認したい注意点
ここでは、ご自身で最初に切り分けたいポイントを紹介します。
施術した部分が濃くなったとき、まず分けて見たいのは、色だけが変わったのか、それともほかの症状を伴っているのかという点です。色調が灰色や黒に変わっただけで、痛みや浸出液がなければ、インク成分の反応に近いと考えられます。
反対に、濃くなった部分に厚いかさぶたができる、縁が赤く盛り上がる、熱感や浸出液が数日続くといった場合は、色の変化ではなく回復の過程で起きている問題の可能性があります。このようなときは次の施術を待たずに、施術を受けたクリニックへご連絡ください。
あわせて、どの色のインクがどこに入っていたかも書き留めておきましょう。カバーアップのタトゥーは下の層と上の層が重なっているため、外から見える色だけでは中に何があるのか分かりにくくなっています。

自然に薄くなる場合と、長引く場合の違い
ここでは、その後の経過がどう分かれていくのかを見ていきます。
濃くなった色がそのまま残るかどうかは、多くの場合、時間をおいて分かれていきます。唇のタトゥー部分が施術後に濃くなった症例報告では、2日で色が暗くなったあと、特別な治療をせずに2ヶ月ほどで目立って改善したと記録されています。マクロファージが粒子を取り込み、リンパへ運んでいく過程が理由として挙げられています。
ただし、これは1人の記録ですので、どなたにも同じ経過が出るとは限りません。2〜3ヶ月たっても色調が変わらない場合や、追加の施術でかえって濃くなる場合も報告されています。先ほど触れたとおり、インクの組成が一人ひとり違っているためです。
数字だけを見て早すぎる判断をせず、写真を残しながら経過を追っていくほうが、次の相談がしやすくなります。

テストスポットと、次の施術前に伝えたいこと
ここでは、この分かれ道をあらかじめ小さくしておく進め方を紹介します。
その方法がテストスポット(test spot)です。色の変化が心配なときによく用いられる進め方とされていて、小さな一点だけにレーザーを当て、2〜4週間おいて反応を確かめます。
ソウル・合井(ハプチョン)のBeautystoneでも、カバーアップや明るい色が混ざったタトゥーのご相談では、初回から全体に当てることはしていません。インクの組成を外から確かめる方法がないため、小さな範囲で反応を見てから計画を立てています。皮膚科専門医が施術を担当し、色の変化が出たときに波長や間隔をどう調整するかをその場でご相談します。ハプチョン駅から徒歩圏のため、2〜4週間おきに経過を見にいらしていただきやすい環境です。
次の施術前のカウンセリングでは、以下の情報が手がかりになります。
タトゥーを入れた時期と、カバーアップかどうか
濃くなった部分の、もともとの色
色が変わったタイミング(施術当日か、数日後か)
これまでに受けた回数と間隔
施術前後の写真
下の層にインクがあるかどうか、肌色・白系だったかどうかで見立てが変わりますし、積み重なった反応もあわせて見ていきます。記憶よりも写真のほうが色調の変化を正確に残してくれますので、メモと一緒にお持ちいただくと、次の計画を立てる相談が短く済みます。

まとめ
肌色や白のインクで色が濃くなる変化には、インクに含まれる金属酸化物が関わっていると考えられています。機器や技量というより、その場所に何が入っていたかに近い話で、時間とともに薄くなっていく経過もあれば、そのまま残る場合もあります。
ただし、濃くなった部分に痛みや浸出液を伴う場合は、色の変化とは別の問題が起きている可能性があります。自己判断で様子を見続けず、施術を受けたところへご相談ください。ご自身の肌の状態を理解し、医師と相談しながら次の一手を決めることが大切です。
ソウル・合井のBeautystoneクリニックでは、LINEでのご相談を承っています。「薄くするために始めたのに色が濃くなった」という方は、お気軽にご相談ください。
よくある質問
Q. 濃くなった色は、もう一度薄くできますか?
A. 除去を続けていくこと自体はできます。ただし同じ条件でもう一度当てると、同じ反応が繰り返される場合があります。そのため、波長や間隔を変えてみるという進め方を先にご相談することが多くなります。次にどう当てるかは、実際の状態を診てもらったうえで医師と決めていきましょう。
Q. 黒いタトゥーでも同じことが起こりますか?
A. 黒のインクは主に炭素系のため、金属酸化物の還元反応とは距離があり、はるかにまれだとされています。ただしカバーアップをした場所であれば、下にほかの色が隠れている可能性があります。表面が黒く見えていても、その下の層まで同じ成分とは限りません。
Q. テストスポットはどのくらい待ってから確認しますか?
A. 2〜4週間を目安に反応を確かめる進め方が紹介されています。色の変化はその場ですぐに出るとは限らず、数日から数週間かけて落ち着いていくことがあるためです。予定が近い場合も、この期間を見込んで日程に余裕をもたせておくと安心です。
Q. 濃くなったまま時間をおけば、自然に薄くなりますか?
A. そのように進んだ記録もありますが、色調がそのまま残る場合もあり、経過には個人差があります。2ヶ月ほど様子を見ても変化が感じられないときは、そのまま待ち続けるより、施術を受けたところへもう一度ご相談いただくほうが安心です。
色が濃くなる変化が起きるかどうかは、インクの成分や実際の反応を診た医師の判断による部分で、Kirby–Desaiで見通せるものではありません。当院はこの評価表を回数の見立てに診療で実際に使用しており、肌タイプ、部位、インク量、重ね彫り、傷あと・組織の変化、色の6項目を確認します。予想回数は反応や個人差で変わります。滞在期間や再来院のご予定も含めて計画をご相談ください。












