麻酔クリームを塗れば、医療脱毛は痛くなくなりますか?
痛みを和らげる方法の一つですが、痛みをゼロにする方法ではありません。冷却とは効く時間帯が違うため、どちらか一方に頼るより、組み合わせ方を相談するのがおすすめです。使う場合は塗ってから時間を置くので、その待ち時間も含めて予約を考えましょう。
医療脱毛の痛みは効果の強さを示す目盛りではありません。755nmと1064nmの痛みの違い、麻酔クリームと冷却の比べ方、ソウル旅行中に受けるときの日程の考え方をまとめました。
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Wi Young-jin · Chief director
Seoul National University College of Medicine · Seoul National University Hospital Specialist
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医療脱毛は「痛いほうが効果がある」わけではありません。痛みは主に照射で肌の温度が上がることから生じるもので、毛を減らす力の目盛りではないため、痛みを抑える工夫をしても効果をあきらめる必要はありません。
ソウル旅行のついでに脇やVIOの医療脱毛を始めたいけれど、痛くて途中でやめたくならないか、痛みの少ない方式では効かないのではないか、と迷っている方もいるでしょう。
本記事では、痛みと効果の関係、波長による痛みの違い、麻酔クリームと冷却の役割、旅行の日程に組み込むときの注意点を、研究の結果とあわせて順番に解説します。
痛みの強さだけで、効果があるかどうかは判断できません。
医療脱毛は、毛の根元にあるメラニン(毛の色素)が光を吸収して熱に変わり、毛を作る組織にダメージを与える仕組みです。光による脱毛の痛みをまとめたレビューは、肌表面の温度が上がることで、軽い痛みから強い痛みまでが生じると説明しています。
痛みと効果の関係を直接比べた研究もあります。中国人女性92人の脇で、低い出力を何度も重ねる照射(SHRモード)と、高い出力を当てる照射(HRモード)を左右で比べた比較研究では、痛みスコアの中央値は2.75と6.75でした。
同じ研究で、最終照射から6か月後の毛の減少率の中央値は90.2%と87%で、著者らは低い出力を重ねる方式でも毛を減らせたと結論づけています。
日本で「蓄熱式」と呼ばれることが多いのは、この低い出力を重ねるタイプです。
ただし、当て方を変えれば痛みが減るとは限りません。810nmダイオードレーザーでスタンプ式と動かしながら当てる方式を比べた別の研究では、その設定の範囲で、効果にも痛みの強さにも有意な差は出ませんでした。
つまり「痛くなかったから効いていない」「痛かったから効いている」とは言えません。痛みに弱い方は、そのことを最初に伝えたうえで設定を相談するのが合理的です。

同じ医療脱毛でも、光の波長によって届く深さが変わり、痛みの感じ方にも差が出ます。
同じブタの皮膚を使った実験では、試したすべての条件で、1064nmのほうが755nmより真皮(肌の深い層)の温度が高くなりました。
人の肌でそのまま同じ結果になるわけではありませんが、深く届くぶん、熱も深い層に生じやすいと考えられています。
光脱毛の副作用を広く集めたレビューでも、比べた機器の中でNd:YAGレーザー(1064nm)の痛みスコアが最も高かったとまとめられています。
それでも1064nmを使う場面があります。私は、毛がとても太い方や、以前の脱毛で毛が減りにくかった方は、毛の根元も深い位置にあると考えて1064nmを混ぜて使います。
ここで選択肢は二つです。一つは、痛みを抑えることを優先して進め方を調整する方法。もう一つは、太く深い毛に1064nmを混ぜ、痛みが強くなる可能性を前提に、痛み対策を相談したうえで進める方法です。どちらにするかは、毛の太さと、以前の脱毛でどこが残ったかで決めます。

麻酔クリームと冷却は、どちらか一方が優れているというより、効く時間帯が違う方法です。
光脱毛の痛み対策は、前出のレビューで、表面麻酔の薬、冷却する機器、痛みのない刺激を同時に与える方法に分けて論じられています。
脇の医療脱毛で、片側に麻酔クリーム(リドカイン・プリロカイン)、反対側に保冷剤を使って比べたランダム化比較試験では、二つの方法は痛みを減らす度合いでは違わないと結論づけられました。
同じ試験では、照射直後は麻酔クリーム側の痛みが高く、5分後は保冷剤側の痛みが高いという違いも見られました。
麻酔クリームを使う場合の時間について、エネルギー機器の施術手順をまとめた標準手順の文献は、必要に応じて施術の30〜45分前に塗るよう案内しています。
旅行中は予定が詰まりがちです。麻酔クリームを使うかどうか、使うならその待ち時間も含めて、予約の時間を考えておきましょう。

強い痛みを我慢して照射を続けることは、効果を上げる近道ではありません。
前出の副作用のレビューは、肌の合併症として痛み、やけど、毛包炎、色素の変化、かえって毛が濃くなる硬毛化などを挙げ、多くは肌のタイプや部位、機器と設定に関係していたとしています。
また、エネルギー機器の標準手順の文献には、警告サインが出たら施術を中止することが含まれています。
つまり痛みは我慢の対象ではなく、設定を見直すための情報です。
「前回より痛い」「いつもと違う熱さがある」と感じたら、遠慮せず照射中に伝えてください。施術後に強い痛みや水ぶくれが続く場合は、自己判断で様子を見ず、速やかに医師へご相談ください。

睡眠麻酔(眠った状態で受ける麻酔)を使った日を除けば、施術後の飛行機の予定のために医療脱毛を延期する必要はない、というのが私の判断です。ただし、やけどなどの肌トラブルが出た場合は、その状態を診た医師の判断が優先です。
気をつけたいのは日差しです。標準手順の文献は、エネルギー機器を使う施術の前後1週間は、直射日光を多く浴びる旅行の予定を避けるよう勧めています。
屋外の観光が多い日程なら、照射した部位を衣類で覆うなど、日焼けを避ける工夫をしましょう。
照射後に写真を撮る予定がある方は、日程を決める前にご相談ください。
一度の渡航で受ける1回にも意味はありますが、医療脱毛は1回で終わる施術ではなく、回数と間隔を組み立てて進める施術です。次の渡航時期とあわせて計画するのが現実的です。
帰国後に赤みや色の変化など気になる症状が出たら、写真を添えてLINEでご相談いただけます。強い痛み、水ぶくれ、広がる赤みなどが目立つ場合は、まず現地の医療機関を受診してください。

医療脱毛の痛みは、効果の強さを示すものではありません。波長や毛の太さ、当て方、麻酔や冷却の使い方で痛みは変わり、低い出力を重ねる方式でも毛が減ったという研究があります。
ただし、痛みを我慢しすぎると、やけどなどのリスクを見逃すことにもつながります。ご自身の毛と肌の状態を理解し、医師と相談して決めることが大切です。
一つ覚えておいてほしいのは、2回目以降に「同じ設定なのに前回と同じくらい、またはそれ以上に痛い」と感じたら、それを伝えることです。それは我慢の問題ではなく、波長や設定を見直すきっかけになります。
ソウル・合井のビューティーストーン医院へのご相談は、LINEで承っています。日本人スタッフが在籍しているので、日本語でそのままご相談いただけます。「〇月〇日〜〇日にソウルに滞在予定です。脇の医療脱毛を考えていて、痛みに弱いです。以前の脱毛経験は〇〇です」と送っていただくと、話が早く進みます。「痛いほうが効くのでは」と迷っている方も、過度に怖がる必要はありません。お気軽にご相談ください。
痛みを和らげる方法の一つですが、痛みをゼロにする方法ではありません。冷却とは効く時間帯が違うため、どちらか一方に頼るより、組み合わせ方を相談するのがおすすめです。使う場合は塗ってから時間を置くので、その待ち時間も含めて予約を考えましょう。
効いているかどうかは、痛みの強さでは判断できません。ただ、前回より痛い、いつもと違う熱さがあると感じたら、それは設定を見直すための大切な情報です。照射中に遠慮なく伝えてください。
痛みの強さと効果は比例するわけではないため、伝えたことで効果をあきらめる必要はありません。痛みに弱いことは、波長や痛み対策を決めるための情報になります。どこまで調整するかは、毛の太さや肌の状態を見ながら相談して決めます。
目立ちにくい部位から照射して、耐えられるかと肌の反応を確かめてから進めると安心です。不安が強い方は、照射を始める前にそのことを伝えておきましょう。痛みが強いと感じたら、途中でも遠慮なく声をかけてください。