高周波の熱がヒアルロン酸フィラーに与える影響と、2つの施術の順番・間隔の考え方を研究をもとにまとめました。
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Wi Young-jin · Chief director
Seoul National University College of Medicine · Seoul National University Hospital Specialist
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「フィラーを入れてまだ日が浅いのに、たるみのケアも気になってきた」——カウンセリングでよくいただくご相談の1つです。反対に、高周波リフティングを先に受けたあと、ボリュームが物足りずフィラーを検討される方もいらっしゃいます。
このとき多くの方が気にされるのが、「高周波の熱でフィラーが溶けてしまわないか」という不安です。情報が分かれていて、ご自身だけで判断するのは難しいのではないでしょうか。本記事では、高周波の熱がヒアルロン酸フィラーに与える影響と、2つの施術の順番・間隔の考え方について詳しく解説します。
オリジオXの熱はどこまで届くのか
ここでは、まず熱とフィラーの位置関係を整理します。オリジオX(モノポーラRF)は、皮膚の表面を冷やしながら、真皮から皮下脂肪層にかけて熱を届ける機器です。熱を受けたコラーゲンが収縮し、その後、数か月をかけて新しいコラーゲンがつくられていくと考えられています。
一方、ヒアルロン酸フィラーは深い真皮や皮下脂肪層に置かれることが多く、熱の通り道とフィラーのある場所が重なる区間が生まれます。不安の出発点は、まさにここにあります。

ヒアルロン酸フィラーは、水を抱えた鎖どうしを架橋*でつないでゲル状にした製剤です。熱にどこまで耐えるのかが気になるのも、自然なことだと思います。
*架橋(かきょう):ヒアルロン酸の鎖どうしを橋渡しでつなぐ処理のことです。架橋が密なほどゲルは硬く、分解に時間がかかるとされています。

ヒアルロン酸フィラーは熱で溶けてしまう?
結論からお伝えすると、すでに定着したヒアルロン酸フィラーが高周波の熱で目に見えて溶けてなくなる、という根拠は現時点では確認されていません。
すでに注入されたヒアルロン酸フィラーの上からレーザーや高周波マイクロニードル、超音波など6種類のエネルギー機器を当て、その後の組織を確認した研究では、施術直後にフィラーそのものの形の変化は観察されませんでした(エネルギー機器とヒアルロン酸フィラーに関する研究)。ただし研究チームは、水とヒアルロン酸からなるゲルが熱を受けたときに分子レベルで何が起きるかまでは確認できていない、とも記しています。「変化が見えなかった」ことと「何も起きていない」ことは、同じではありません。
製剤による差もあります。架橋の方式や膨潤の程度によって分解のされやすさが変わり、水を抱え込みにくい構造のゲルほど、酵素や活性酸素による分解に長く耐えたと報告されています(フィラーの架橋と分解を比較した研究)。硬めでしっかり架橋された製剤ほど、外からの刺激には比較的余裕があると考えられます。

「溶ける」より注意したい組織の反応
ここでは、実際に管理したいポイントを紹介します。5種類のフィラーを注入した部位にモノポーラRFを当てた動物実験では、組織学的な即時の熱損傷は見られませんでした。その一方で、フィラー周囲の炎症反応や異物反応、線維化*が有意に増えたことが報告されています(モノポーラRFとフィラーの組織反応をみた実験)。研究チームは、高周波施術とフィラー注入の適切な間隔を決めるには、さらなる研究が必要だとまとめています。
つまり気をつけたいのは、フィラーが消えてしまうことよりも、周囲の組織がまだ落ち着いていない時期に熱を重ねることです。個人差はありますが、腫れが長引いたり、触れると分かる小さな粒ができたりする場合があります。多くは時間とともに落ち着いていきますが、長引く場合は速やかに医師へご相談ください。
*線維化:組織が修復される過程で線維成分が増え、硬く感じられるようになる変化のことです。

フィラーの種類・部位・経過で変わる判断
判断を分けるのは、入れてからどれくらい経ったか、そしてどの深さに入っているか、の2点です。以下に目安をまとめます。
状況 | フィラーの状態 | 高周波リフティングの判断 |
|---|---|---|
注入から2週間以内 | 腫れと定着が進行中 | 見合わせるのがおすすめです |
2〜4週間 | 形は落ち着き、組織反応は継続中 | その部位は避けて設計します |
4週間以降 | おおむね安定期 | 併用できる場合が多いです |
目の下や唇など浅い層 | 皮膚が薄く熱が届きやすい | 出力を下げるか見送ります |
頬やフェイスラインの深い層 | 熱の経路と距離がある | 比較的余裕があります |
※個人差があります。浅い層に入っているフィラーほど熱が届きやすく、深い層のフィラーは熱の経路と距離があります。ご自身のケースがどこに当たるかは、診察で確認しましょう。

順番と間隔の決め方、リスクと注意点
順番を選べる状況であれば、高周波リフティングを先に、フィラーを後にする流れが組み立てやすくなります。熱で組織を引き締めたうえで残ったボリュームだけを補えば、必要な量も見極めやすく、すでに入っているフィラーに熱が届く心配もありません。
高周波リフティングを先に受ける場合:1〜2週間ほど空け、腫れが落ち着いてからフィラーの量を決めましょう。
フィラーを先に受けた場合:最低2週間、ボリュームを多めに入れたときは4週間以降が目安です。
同じ日に行う場合:部位が確実に離れているときに限り、フィラーを後の順番にします。
浅い層にフィラーがある部位:出力を下げるか、その区間を避けて設計します。
リスクの面では、施術後に一時的な赤みやほてり、軽い腫れが生じる場合がありますが、数時間〜数日程度で治まることがほとんどです。施術後しばらくは、サウナや強いマッサージを控えてください。腫れがいつもより長引くと感じたら、我慢せずに医師へご相談ください。カウンセリングでは、いつ・どこに・どの製剤を入れたかをお伝えいただくことが、判断のほとんどを決めます。
費用は、顔全体のオリジオXが429,000ウォン(100ショット)〜で、ショット数が増えるほど1ショットあたりの負担は下がります。たとえば600ショットは1,749,000ウォンです。ソウルのクリニック価格で、変動の可能性があります。詳しくは料金ページをご確認ください。
まとめ
すでに定着したヒアルロン酸フィラーが高周波の熱で目に見えて溶けるという根拠は、現時点では確認されていません。一方で、フィラー周囲の組織反応が増えることは報告されており、注意したいのは溶けるかどうかよりも、熱を重ねる時期のほうです。
ただし、判断はフィラーの製剤や深さ、経過によって変わり、施術にはリスクやダウンタイムも伴います。ご自身の肌状態と施術歴を整理したうえで、医師と相談して決めることが大切です。
「フィラーを入れたばかりだけれど、たるみも気になる」という方は、お気軽にご相談ください。ソウル・ハプチョンのBeautystoneクリニックでは、LINEでのご相談を承っています。
よくある質問
Q. フィラーを入れて1週間ですが、オリジオXの予約を取っても大丈夫ですか?
A. 1週間はまだ腫れと定着が進んでいる時期のため、もう少し待つことをおすすめします。この時期に熱を重ねると、腫れが長引いたり、触れたときのでこぼこ感が続いたりする場合があります。目安としては形が落ち着く2週間以降、ボリュームを多めに入れたときは4週間以降にご予約いただくと安心です。
Q. 額だけにフィラーがあり、フェイスラインだけ施術したい場合はどうなりますか?
A. 部位がはっきり離れていれば、進めやすい条件です。ただし高周波のハンドピースは、境界のあたりで少しずつ重なるように動かすことがあります。カウンセリングでフィラーの位置を正確にお伝えいただければ、その区間を空けて設計できます。
Q. 高周波リフティングを受けると、フィラーの持ちは短くなりますか?
A. 施術直後にフィラーの形が目に見えて変わるという根拠は、現時点では確認されていません。ただし熱によって代謝や循環が高まる分、吸収の速さに影響する可能性まで否定されているわけではありません。気になる場合は、フィラーが安定してからリフティングを予定し、持続期間はいつもより短めに見込んでおくとよいでしょう。
Q. 痛みやダウンタイムはどのくらいですか?
A. オリジオXでは麻酔クリームを使用し、熱の刺激をチクッと感じることがあります。施術後は一時的な赤みやほてり、軽い腫れが生じる場合がありますが、数時間〜数日程度で治まることがほとんどです。感じ方には個人差があるため、症状が長引く場合は速やかに医師へご相談ください。









