ボディソープを替えても消えない背中のブツブツは、ニキビではなくマラセチア毛包炎かもしれません。見分け方と洗浄料の使い方、受診の目安をまとめました。
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Wi Young-jin · Chief director
Seoul National University College of Medicine · Seoul National University Hospital Specialist
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ボディソープを2、3回変えても、背中のブツブツがいっこうに減らない。そんな方は少なくありません。粒が1〜2mmほどでそろっていて、かゆみがあり、黒い点や白い点が1つも混じっていないなら、ニキビより先に「マラセチア毛包炎」を疑ってみる価値があります。
これは肌にもともと住んでいる酵母(カビの一種)が毛穴の中で増えたもので、ニキビ用のボディソープでは減りにくく、診察で酵母を確かめてから抗真菌治療に進むほうが近道です。本記事では、2つの見分け方、ニキビタイプのときの洗浄料の使い方、背中ならではの悪化要因、受診の目安を順に解説します。
背中のブツブツはニキビ?見分けるポイントは「黒い点」とかゆみ
ニキビは、毛穴の出口が角質と皮脂でふさがった面皰(めんぽう)*から始まります。そのため、ニキビタイプの背中を近くで見ると、先端が黒い点、白く閉じた粒、赤いブツブツが、大きさも形もばらばらに混じっています。かゆみより、押したときの痛みが目立つことが多いです。
*面皰:毛穴の出口が角質と皮脂でふさがってできた、黒ニキビ・白ニキビをまとめた呼び方
マラセチア毛包炎は見た目が違います。ニュージーランドの皮膚科学会の情報サイトDermNetは、背中の上のほうや胸に小さくそろった、かゆいブツブツや膿をもった粒ができ、面皰が見られない点がニキビとの違いだと説明しています。
直接鏡検(KOH検査)で確定した0〜21歳の患者110人を振り返った研究でも、1〜2mmのそろった粒が額の生え際や背中の上部に集まっており、かゆみが記録された患者の65%がかゆいと答えていました。背中は鏡で見にくいので、スマートフォンで近くから撮って確かめてみましょう。

マラセチア毛包炎とは?背中と胸で見逃されやすい理由
マラセチアは、誰の肌にもいる常在菌の酵母です。暑くて湿度が高いとき、汗を多くかくとき、皮脂が多いとき、保湿剤や日焼け止めで肌が覆われているときに毛穴の中で増え、炎症を起こすと考えられています。
診断が遅れやすいのは、ニキビと見た目が似ているからです。この病気をまとめたレビューは、一般的なニキビ治療薬では何年も治りきらないことがあり、ニキビと重なっている場合は抗真菌薬とニキビ治療薬の併用が必要になるとしています。
韓国の大学病院のデータもあります。組織検査で診断した毛包炎の患者100人を見直した2014年の研究では、最初の判定でマラセチア毛包炎とされたのは20人でした。標本を連続して薄く切り直すと30人、特殊な染色まで行うと36人に増えています。この群は男性が83.3%で、顔や脚より体幹に集中していました。汗をかきやすい男性の背中なら、ニキビと決めつける前にもう一度確かめる理由になる数字です。

ニキビタイプなら、過酸化ベンゾイル洗浄料は数分置いてから流す
面皰が混じるニキビタイプなら、自宅でまず試せる方法があります。米国皮膚科学会(AAD)は、背中のニキビには過酸化ベンゾイルの泡洗浄料を毎日使い、すぐに流さず2〜5分置いてから洗い流すよう案内しています。背中の皮膚は顔より厚く、薬がなじむ時間が必要だからです。
背中への過酸化ベンゾイルを比べた研究は、8%の洗浄料を20秒ほどで流した以前の研究では背中のアクネ菌が減らなかったと指摘しています。一方、9.8%の泡を2分置いて流す方法を1日1回、2週間続けると菌は大きく減り、塗ったままにする5.3%製品と同程度でした。ただし菌の数を測った研究で、ニキビの数そのものを数えたものではありません。
確認すること | 目安 |
|---|---|
濃度 | 5.3%前後のほうが、ヒリつき・乾燥・皮むけが少なめです |
置く時間 | 2〜5分置いてから流します |
判断の時期 | 6〜8週間で減ったかを見て、きれいになるまでは3〜4か月を見込みます |
タオル・寝間着 | 布を脱色することがあるため、白いものか、色落ちしてもよいものを使います |
詰まった毛穴には、アダパレン0.1%のジェルを入浴後や就寝前に組み合わせる方法もAADは紹介しています。背中の真ん中は手が届きにくいので、柄の長い塗布用の道具を使うと塗りむらを減らせます。

汗・リュック・ボディタオル、背中ならではの悪化要因
背中は顔よりも、服やかばんに長く押さえられ、汗が乾きにくい場所です。AADがすすめる生活習慣を、背中に合わせて整理すると次のようになります。
運動したり汗をかいたりしたあとは、なるべくすぐにシャワーを浴びて着替えましょう
運動着は汗が乾きやすい素材をゆったり着て、1回着たら洗いましょう
リュックの肩ひもが当たる場所に集まっているなら、手持ちのかばんに替えてみましょう
ナイロンタオルやボディブラシ、スクラブは炎症を悪化させるため、泡でやさしく洗ってください
日焼けで治るという話とは逆に、日光はニキビ跡を濃く、長く残しやすくします
マラセチア毛包炎も汗や肌が覆われた状態で増えるため、これらの習慣はどちらのタイプにも役立ちます。ただし、習慣を変えるだけでは酵母は減らないので、かゆくてそろった粒が続く場合は次の段階に進みましょう。

治療の副作用と注意点、受診を考えたい目安
マラセチア毛包炎には、DermNetによると硫化セレンのシャンプーやケトコナゾールなどの塗る抗真菌薬がほとんどの場合に効果があるとされています。ただし、治ったあとも再発しやすく、週1回ほど使い続ける維持の方法が紹介されています。過酸化ベンゾイルも含め、塗り薬では赤み、乾燥、ヒリつきが出る場合がありますが、量や回数を調整すると数日〜1週間程度で落ち着くことがほとんどです。長引く場合は医師にご相談ください。
また、先ほどの110人の研究では、マラセチア毛包炎の患者の75%以上が最近ニキビのために抗生物質を使っていました。抗生物質の服用中にかゆいブツブツがかえって増えたら、処方を受けた医療機関にその変化を伝えてください。次のどれかに当てはまる場合は、ボディソープを替えるより受診が先です。
深くて押すと痛いしこりがある
洗浄料を6〜8週間続けても変化がない
大きさがそろったかゆい粒が、背中の上部や胸に密集している
茶色・赤い跡や、へこんだ跡が残り始めている
ビューティーストーン医院では、粒の表面を軽くこすって酵母が見えるかを確かめ、その結果に合わせて抗真菌薬とニキビ治療薬の分け方を決めます。跡が残り始めた場所もあわせて診て、炎症が落ち着いたあとの跡のケアの順番まで一度にご相談いただけます。日本人スタッフが在籍しているので、日本語でそのままご相談いただけます。

まとめ
大きさがそろっていてかゆく、黒い点が混じらない背中のブツブツは、ニキビではなくマラセチア毛包炎の可能性があり、ボディソープを替えるより酵母を確かめることが先です。面皰が混じるニキビタイプなら、過酸化ベンゾイル洗浄料を2〜5分置いてから流し、6〜8週間で判断します。
ただし、2つが重なっていることもあり、見た目だけでどちらかに決められない場合もあります。ご自身の肌の状態を理解し、医師と相談して決めることが大切です。
ソウル・ハプチョン(合井)のビューティーストーン医院では、LINEでのご相談を承っています。「ボディソープを替えても背中のブツブツが消えない」という方は、明るい場所で撮った背中の写真と、これまで使った洗浄料や薬の名前を添えて、お気軽にご相談ください。








