韓国でのシミ取りは、回数より先に間隔で決まります。2〜4週間を目安にする理由と、表皮・混合型・ホルモン性で変わる組み合わせ、渡韓前に決めておくことを整理しました。
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Wi Young-jin · Chief director
Seoul National University College of Medicine · Seoul National University Hospital Specialist
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「韓国でシミを取るなら、何回くらいで、どのくらいの間隔で終わりますか」——日本からお越しになった方に、診療室でいちばん多くいただく質問です。渡航の日程が先に決まっている分、回数と期間が見えないと予定が立てられない、というお気持ちはよく分かります。
先にお答えすると、回数より先に決まるのは「間隔」のほうです。ここでは、ソウルのホンデ(弘大)にある皮膚科、ビューティーストーン医院(Beautystone)の診療室で実際にお答えしている順番のまま、間隔・タイプ・回数の順に整理していきます。肝斑(かんぱん)と表皮のシミでは答えが変わりますので、まずはご自身がどちらに近いかを一緒に見ていきましょう。
「一度に全部消せますか」——韓国のシミ取りが回数ではなく間隔で決まる理由
結論からお伝えすると、シミ取りのレーザーは一度で終わらせる施術ではありません。回数だけを先に決めても、あまり意味がありません。同じ5回でも、1週間おきに5回受けるのと3週間おきに5回受けるのとでは、肌の上で起きていることがまったく違うからです。
レーザーはメラニンを壊すと同時に、真皮に微細な熱の刺激を残します。その刺激が炎症として残っているうちに次の照射を重ねると、メラノサイト(色素細胞)がかえって活性化することがあります。色を抜くために受けた施術が、色をつくる合図に変わってしまう——これが、間隔を詰めたときにいちばん避けたい経過です。
診療室では、シミの治療を3つの役割に分けてご説明しています。それぞれ働きかける場所が違うので、ひとつの施術ですべてを兼ねることはできません。
壊す:レーザートーニング(1064nmの光を低いエネルギーで、少しずつ届けます)
出す:ピーリング(表皮にたまったメラニンの排出を助けます)
抑える:内服や紫外線対策(つくられる側の速度に働きかけます)

「一度に全部」という考え方は、このうち「壊す」回数だけを増やす発想になりがちです。壊す回数を増やしても、出す・抑えるが追いつかなければ、色素は肌の中に残ったまま炎症だけが積み重なります。現在お伝えしている間隔の目安は、2〜4週間です。回数はそのあとです。この間隔で組んだ場合、変化が見え始める目安は表皮のシミで4〜6回、混合型・肝斑で8〜10回です(個人差があります)。
あなたのシミはどのタイプですか——表皮・混合型・ホルモン性で間隔が変わります
間隔は全員同じではありません。診察でまず確認するのは、シミが表皮にとどまっているのか、真皮まで混ざっているのか、ホルモンが関係しているのか、という点です。ここが決まると、間隔と組み合わせもおのずと決まってきます。
状態 | 間隔の目安 | 組み合わせ |
|---|---|---|
一般的な表皮のシミ | 2〜3週間 | トーニング + ピーリング |
混合型のシミ・肝斑 | 3〜4週間 | トーニング + トラネキサム酸 |
妊娠性・ホルモン性 | 4週間以上 | 出産・断薬後に開始 |
敏感肌・再発をくり返す方 | 4週間以上+休止期 | 出力を一段階下げる |
表皮のシミは比較的素直に反応しますが、混合型は間隔を長めにとったほうが安定しやすい傾向があります。敏感肌の方や、一度きれいになってもくり返してしまう方は、間隔を空けるだけでなく、途中に休止期をつくり、出力を一段階下げる判断をすることもあります。

妊娠性の肝斑は、間隔よりも先に「いつ始めるか」を見直す必要があります。ホルモンがメラノサイトを直接活性化させているタイプなので、レーザーで壊してもホルモンの状態が変わらなければ、また現れてしまうためです。そのため妊娠中・授乳中は、トーニング自体をお勧めしていません。出産後、授乳が終わってから4週間以上の間隔でゆっくり進めるほうが、結果が安定しやすい傾向があります。ホルモンが関係するケースでは、トラネキサム酸の内服の併用で、レーザーの間隔をさらに長めに保ちやすくなります。
「シミ取り放題」で本当に終わりますか——回数の上限より、間隔と色素の種類
韓国のシミ取りを調べていて、「シミ取り放題」という言葉を見かけた方も多いと思います。回数の上限を気にせず受けられる、という発想ですね。ここでご案内できるのはプランの内容ではなく、回数と間隔の考え方のほうです。
回数の上限がないことは、そのまま結果を約束するものではありません。理由は3つあります。
間隔:詰めて受けるほど炎症が積み重なり、PIH(炎症後色素沈着)で以前より濃く見えることがあります
色素の種類:表皮のシミ・混合型・ホルモン性で、必要な組み合わせがそれぞれ違います
設定:反応が薄いときに必要なのは回数の追加ではなく、出力とアプローチの見直しであることが少なくありません
たとえば6回ほど続けても変化がごくわずかな場合、そのまま回数を重ねるより、設定を見直したほうが結果につながりやすいと考えています。「もう1回」ではなく、「この出力とこの間隔でよかったのか」を確認する場面です。
説明を聞くときに見ていただきたいのも、そこです。「1回で全部消します」という言葉よりも、なぜこの間隔で、なぜこの出力なのかを説明してもらえるかどうか。判断の理由が残る診療であれば、進み方は落ち着いてきます。
短い間隔で詰め込むと、肌の上では何が起きているのか
以前は1〜2週間の間隔をご案内していた時期もありました。早く壊して次の回に進むほうが、理論のうえでは正しく思えたからです。ただ、症例を積み重ねるなかで結論が変わり、現在は2〜4週間を目安にしています。
2〜4週間あければ、メラノサイトがひと巡り落ち着き、壊れた色素の粒が排出される時間も確保できます。逆に1週間おきだと、炎症が引く前に次の刺激が入ります。これが積み重なるとPIH(炎症後色素沈着)につながり、最初より暗く見えるケースが出てきます。「毎週8回受けて、かえって濃くなった」という声の多くは、この経過にあたると考えられています。

毎週のペースで通われていた方が、出力を一段階下げ、間隔を3週間に組み直すと、数回目からトーンが落ち着いてくる——そうした経過は珍しくありません。その間にサリチル酸ピーリングを挟み、表皮のメラニン排出を助けます。トーニング単独で動かないときに組み合わせるのは、このためです。変化の出方には個人差があります。
いちばん避けたいのは、反応が遅いと感じたときに出力を上げてしまう判断です。それは強くするサインではなく、「肌を休ませるサイン」として受け取っていただくほうが安全だと考えています。
渡韓前に決めておく3つ——間隔・見直し地点・記録
日程が先に決まっている方ほど、初回のうちに決めておくと後が楽になるものが3つあります。
間隔:ご自身のタイプに合わせた目安(2〜3週間・3〜4週間・4週間以上)
見直し地点:上でお伝えした回数の目安まで来ても変化が乏しければ、回数を足す前に設定を見直します
記録:その日の出力・反応・組み合わせを残し、次の設定に反映すること
費用は「1回いくら」より、総額を分けているものを見たほうが実際に近くなります。何回受けるか、どの範囲に照射するか、前回の設定と反応が記録されているか——この3つです。記録が残らないまま毎回ゼロから設定し直すと、必要のない回数が増えます。金額はクリニックや国により異なり、個人差もあります。
ビューティーストーン医院はソウルのホンデにある皮膚科です。その日の肌の状態と設定を記録に残し、次の回の間隔と出力に反映するよう心掛けています。日本からお越しの方には、滞在中の回数より、帰国後も含めた間隔の組み方を先にお伝えしています。
ご自身のシミがどのタイプに近いか、どの間隔で組むのがよいかは、肌の状態を見てからでないと決められません。渡航の日程が決まる前でも、LINEで日本語のままご相談いただけます。今の状態と、これまでに受けた回数・間隔をお知らせいただければ、間隔の組み方からお伝えします。
よくある質問
レーザートーニングの間隔を空けると、その間に効果が薄れてしまいませんか?
間隔を空けたほうが結果につながりやすい、というのが現在の考え方です。壊れた色素の粒が排出され、メラノサイト(色素細胞)が落ち着く時間が必要で、2〜4週間がそれにあたります。空けている間は、紫外線対策や、必要に応じてピーリング・内服で「つくられる側」を抑えておくと、次の照射が生きやすくなります。反応の出方には個人差があります。
シミ取りレーザーの2回目は、いつ受けるのが目安ですか?
表皮のシミであれば2〜3週間、混合型のシミ・肝斑であれば3〜4週間が一つの目安です。ホルモン性の場合は4週間以上あけて進めます。1週間おきのペースはお勧めしていません。炎症が落ち着く前に次の刺激が重なり、PIH(炎症後色素沈着)につながることがあるためです。初回の反応を見てから2回目の時期を決めていきます。
妊娠中や授乳中でも、シミ取りレーザーは受けられますか?
妊娠中・授乳中は、トーニング自体をお勧めしていません。この時期のシミはホルモンがメラノサイトを直接活性化させているタイプが多く、レーザーで壊してもホルモンの状態が変わらなければ再び現れやすいためです。出産後、授乳が終わってから4週間以上の間隔でゆっくり進めるほうが、結果が安定しやすい傾向があります。
トーニングだけでは物足りないとき、次に何を足しますか?
回数を増やす前に、役割の違う手段を足すかどうかを考えます。表皮にたまったメラニンの排出を助けるサリチル酸ピーリングを合間に挟む、ホルモンが関係していそうな場合はトラネキサム酸の内服を併用する、といった組み合わせです。内服を併用すると、レーザーの間隔を長めに保ちやすくなります。それでも変化が乏しいときは、出力やアプローチの設定自体を見直します。
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