長年のシミ(肝斑)は、強いレーザーで一度に取れるとは限りません。強い刺激で濃くなる反跳性色素沈着の仕組み、低いエネルギーで繰り返すトーニングの進め方、3〜5回で反応を見る理由、日焼け止めとホームケアの大切さを院長が説明します。
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Wi Young-jin · Chief director
Seoul National University College of Medicine · Seoul National University Hospital Specialist
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長年のシミ(肝斑)は、レーザーを強く当てれば一度で取れるというものではありません。
強いエネルギーはかえってシミを刺激し、反跳性色素沈着によって濃くなることがあります。根が深いシミほど、弱いエネルギーで何度も繰り返すトーニングが基本です。
当院では初診でシミの深さと範囲を確認し、低いエネルギーから始めて3〜5回ほどで肌の反応を見ます。そのため、短い旅行中の1回の施術で終わる治療ではないと考えておいてください。
弘大 Beautystoneの院長、ウィ・ヨンジンです。この記事では、予約の前に「強いレーザーで早く取るべきか、時間をかけて薄くするべきか」を判断できるよう、順番にご説明します。
結論:長年のシミは「強く一度」より「弱く何度も」が基本です
Q. レーザーを強く当てるほど早く消えるのではないですか?
A. むしろ逆です。強いエネルギーはシミを刺激して、より濃くしてしまう反応(反跳性色素沈着)を誘発することがあります。
Q. では、なぜシミ治療はこんなに時間がかかるのですか?
A. シミは根が深く、再発しやすい性質を持つ色素疾患です。そのため、弱いエネルギーでゆっくりと消していく過程が正攻法になります。
根が深いシミは、一度に強く照射するとかえって濃くなってしまいます。弱いエネルギーで何度も汚れを落とすようにトーニングしていくのが基本です。

「強いワンショット」がシミをより濃くする理由
リンゴは緑色でしょうか、それとも赤色でしょうか。正解は品種によって異なりますよね。シミも同じで、「シミをきれいに取る」という言葉の裏にある方法は、どれも同じではありません。
シミについて調べていると、「高出力レーザーで確実に」「一度できれいに」といったフレーズが目に入ります。ですが、シミは一般的なそばかすや茶くすみとは異なり、刺激にとても敏感に反応する色素です。
肌の内部でメラニンを作る細胞、メラノサイト(melanocyte)は、強いエネルギーを受けると「危険を察知した」と認識し、メラニンをさらに多く分泌してしまいます。
これを医学的には「反跳性色素沈着(post-inflammatory hyperpigmentation)」と呼びます。簡単に言うと、レーザーによってかえってシミを濃くしてしまう現象です。
率直に申し上げると、これはシミ治療で最もよく見る失敗の一つです。他院でレーザーを受けてむしろ濃くなってしまったという方が、思った以上に多く来院されます。
では、どうすればよいのでしょうか。答えは「汚れを少しずつ消していく」ように取り組むことです。消しゴムで鉛筆の跡を消すとき、一度に強くこすると紙が破れてしまいますよね。何度も、少しずつ、均一に消す必要があります。シミのトーニングは、まさにその原理です。
低いエネルギーのレーザーを繰り返し照射し、メラノサイトを刺激せずにメラニンを少しずつ分解していくこと。これがレーザートーニングの核心です。根が深いシミほど、この原則は重要になります。深い部分にある色素は、一度の強い刺激よりも、継続的な低い刺激のほうによく反応するからです。
ウィ・ヨンジン院長のまとめ
シミは刺激に反応して、かえって濃くなることがある色素疾患です。
強いエネルギーによるワンショットより、低いエネルギーで繰り返し消していくトーニングが正攻法である理由がここにあります。
治療は速度よりも方向性が先決です。

自分のシミはどのタイプ?表皮型・真皮型・混合型
少し見極めが難しいのですが、シミにもタイプがあります。大きく分けて表皮型、真皮型、そして混合型です。
表皮型は皮膚の浅い層に色素があるため、トーニングに比較的よく反応します。真皮型は深い層まで色素が届いているため、治療期間がより長くなり、アプローチも変える必要があります。
多くの方が誤解されている部分ですが、シミ治療では「レーザー機器の種類」よりも「エネルギーをどう調整するか」のほうがはるかに重要です。同じ機械でも、設定によって結果がまったく変わってきます。
当院での進め方:低いエネルギーから始めて反応を確認します
症例によって異なりますが、私は通常、次のように治療を進めています。
まず初診でシミの深さと範囲を確認し、低いエネルギーのトーニングから始めます。3〜5回ほど経過を見ながら肌の反応を確認し、反跳性色素沈着を起こさずに安定して薄くなっていれば、施術を続けていきます。
他院で何度も受けても効果を感じられなかった方が、当院で4〜6回の治療後に目に見えて薄くなったケースもありました。その多くは、以前の施術でエネルギーが強すぎたことが原因でした。ただし、結果は肌の状態やシミのタイプによって異なります。
予約前に知っておきたいこと:時間がかかり、ホームケアも欠かせません
トーニングは良い面ばかりではありません。効果が出るスピードは緩やかで、すぐに結果を求める方にはもどかしく感じられるかもしれません。
ただ、シミは急いで取り組むほど、かえって悪化するリスクが高くなります。長い目で取り組むお気持ちがある方には、今でもおすすめしたい選択肢です。
もう一つ、レーザー治療だけでシミを完全に消し去ることは難しいです。紫外線対策や美白成分によるケアを併用しなければ、治療効果はすぐに元に戻ってしまいます。当院では、この点を最初にご説明してから治療を始めます。
よくあるご質問
Q1. シミ治療中の日焼け止めは、本当に毎日塗らなければいけませんか?
A. はい、ここは妥協できない部分です。紫外線は、メラノサイトを刺激する最も強い外部要因だからです。どんなに良い治療を受けても、紫外線対策を怠るとシミはまた濃くなります。
屋外での活動の有無にかかわらず、SPF50以上の製品を毎朝塗ることが基本です。特に治療直後は肌がより敏感な状態なので、紫外線対策にいっそう気を配ってください。
Q2. 肝斑なのか、ほかのシミなのか分かりません。そのまま治療しても大丈夫ですか?
A. 必ず確認してから始めるべきです。肝斑とほかの色素沈着(老人性色素斑、後天性真皮メラノサイトーシス:ADMなど)は、見た目は似ていても治療方法が異なります。
ほかのシミに適した高出力のアプローチが、肝斑にはかえって逆効果になることがあります。診察でしっかり見分けてから始めることが大切です。
ご来院前にメッセージでのご相談も可能です。以上、ウィ・ヨンジンでした。
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